さぁラノベを書こう

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派羅綿戸。俺のことだ。俺の名前だ。「ぱらめんと」と読む。 「嫌だ、ラノベは嫌いだがお前と一緒に書きたくない。絶対萌えラノベになる。」 僕が拒否の意を示すと、 「は?萌えなんかに頼らねーしゅ?」 「しゅってなんだよ、噛んでんじゃねーよ」 らぁくの鋭い指摘。 今日は6週間後に迫った春休みの予定を立てるため、らぁくの家に集まっている。 この、「らぁく」というのは、当然のごとく本名ではない。もちろんニックネームなのだが、それには由来があって。 タバコの銘柄にパーラメントというのがあるが、それと僕の名前はよく似ている。まるでタバコの銘柄から名前を付けたかのような苗字である。僕自身はそれが嫌だったのだが、この二人はそれに憧れて、ケント、らぁく(ラーク)とニックネームを付けあったのであった。ケントは下の名前、らぁくは「阿久井来人」という名前から来ているらしい。 まぁ、それでも僕の派羅綿戸だけは日本でベスト3に入ると自負できるぐらい浮いた名前だと思う。
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