歪な世界

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嘘をつく事は簡単だ。 だがしかし、それに比例して嘘をつき続ける事は容易ではない。 そんな当たり前の事を、忘れていただけなのだ。 だから。つき続けたそれは簡単に瓦解してしまうほど、脆く薄いものとなってしまう。 それすら、忘れてしまうほどこの場所は時間という概念が曖昧だった。 死というものは繰り返されるが個としての概念が無くなるわけではなく100年もすれば同じ個体としてまた目覚めた。 新しい命など芽吹く筈もなくただただ惰性が広がっている世界。 それがこの国、フォルトナだった。
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