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次に狙いを定めたのは、ドエムブラウン。あっという間に囲まれるが、彼は身動き1つ取らない。
「これどうぞ」
ブラックに渡されたのは縄と鞭。普通に武器なので、ありがたくもらっておく。
「縛り上げろ!!!」
誰かの号令で、黒タイツたちはぐるぐる巻きにする。
これで彼は身動き1つ取れなくなったわけだが、なぜだろう、かなり嫌な予感がする。
案の定、彼はレッドと同じ笑みを浮かべ始めた。
「ヤバい……この食い込みヤバい……!特にあれへの食い込みが半端ない……!」
「うるせぇしゃべんな!」
ムチで叩くと、「あふん」と身の毛のよだつような声を上げる。
「クソッ、こいつ!!!」
よってたかってしばき倒すが、彼は犬のようにはぁはぁ言いながら喜んでムチの痛みに甘んじている。
「はぁはぁ……もうダメ……発射しちゃう、俺のアポロ13号が発射しちゃうぅぅぅぅ!!!!!」
「なんでこいつらみんな変人なんだよ!」
黒タイツたちはドン引き。もちろん少女も。
さらに標的を変え、今度はブラックへ。ブラックはすかさずポケットから何かを取り出す。
(武器か!?)
そう警戒して立ち止まるが、彼がポケットから出したものはアイマスクだった。もちろん自分に装着する。
「さぁ来い!!!」
「目隠しでも余裕ってか!なめんじゃねぇ!!!」
思いっきり殴る。だがブラックは微動だにせずぶたれた。
「まさか、こいつも……!」
「どこから殴られるか分からない恐怖……カ・イ・カ・ン……!」
「こいつもだぁ!離れろぉ!」
「え、ちょっと待ってよ!いくらサブキャラだからって、そんな扱いしないでよ!でもそんな放置プレイも結構、好き♪」
勝手に悦に入るブラックに、もはや引くを通り越して呆れる連中。
「容赦ないキックは好きなの!ちょうだい!」
目隠ししてるのに、なぜか正確に男の足をつかむブラック。いろんな意味で超人である。
「離れろ気持ち悪い!!!」
「あぁ……こんな夜にお前に乗れないなんて……こんな夜に発車できないなんてぇぇぇぇ!!!!!」
全身黒タイツの変態男に「気持ち悪い」と呼ばれるのが良いのか、キックの感触が好きなのか、それとも両方か、とにかくブラックは果てた。
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