奴壊夢編隊(ドエムヘンタイ) ナニが悪いんジャー

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残るはピンク一人のみ。 客観的事実だけ見れば、男たちは無傷、ヒーローは全員倒れている。 この女も痛いのが好きな性癖ならば、それは悪くないかもしれない。男ならただキモいだけだが。 その上、全員倒せれば少女へのおさわりも好き放題である。まさに一石二鳥。 「さぁ、行くぜ!」 「おうっ!!!!!」 そう判断した男たちは、俄然やる気を出してピンクに向かった。 ……が、世の中そんなに甘くない。 「っ!?」 気づいたら彼らは、全員地面に転がされていた。あまりにも速く、強い攻撃だ。 しかもピンクは一人の男の上に乗っている。 「頭が高いんだよブタ共ぉ!!!家畜は家畜らしく地面に這いつくばってなさいっ!」 「なんだよこいつ!?」 その瞬間、先がいくつにも分かれたムチが、男の背中に振り下ろされた。 「私のことは女王様かユア・ハイネスとお呼び。だいたいブタに発言を許した覚えはないわ」 もう一度振り下ろされたムチの痛みからか、彼は思わず叫んでいた。 「イエス・ユア・ハイネス!!!」 もはやどっちが悪役か分からない。 「よろしい。そしてそこの犬!!!」 レッドのことを思いっきり蹴り飛ばすピンク。 「誰の許しを得て絶頂してるの?」 「すみません女王様!!!なにとぞご慈悲を……!」 「お前ごときに女王様と呼ばれる筋合いは無いわ!御主人様とお呼び!!!」 振り下ろされるムチに、「あん、あん」と吐き気のするような声を上げるレッド。 「少しは良い鳴き声になってきたじゃない犬……。褒美を上げるわ」 出てきたのはロウソク。何が起こるかは想像に難くないでしょう。 「次はお前ね、ブラウン。あなたはこれよ」 出てきたのは手錠と首輪。 「あぁ御主人様、すばらしい褒美です……!」 首輪と手錠の強烈な痛みに、もちろん異世界に飛ぶブラウン。 「最後はブラックね。あなたは手足を縛って火あぶりがいいかしら」 「そのゲーム、最高です御主人様……!」 「ペットを喜ばせるためにやってるんじゃない!!!」 「あぁすみません御主人様ぁ!!!」 そのあと行われたゲームに、悲鳴と絶叫――どういう感情が込められたものかは言わないが――が飛び交ったのは言うまでもない。
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