馴れ初め話をしよう

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「翔はそうかもしれないけど。俺は楽しいよ。美人に囲まれる付き合いって。会社じゃ、私つい最近垢抜けたんです!って感じの田舎っ子しかいないしね」 拓真はにやにやと笑いながら翔の顔を伺う。 「店の子達に今更なんの感情も抱かないよ」 「いつ見ても華やかな女って癒やされるじゃん」 今晩、俺達は三軒まわる予定だ。 「その華やかな女も大概地方出身だろ」 他愛もない話をしながら街を進んでいくと、最初の一軒が見えてきた。 「ふう、着いた。さていきますか」 少し足早になって歩く。早く入って暖まりたいのは同感だ。 「今日は長居はしないぞ。明日も仕事だからな」 「無理だね。今日は沢山目の保養するんだ」 長居する気満々の拓真。ミディアムの茶髪を揺らしながら陽気に話す。 「じゃあ1人でいろよ」 「どの道翔もいるハメになるよ」
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