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出やがった。と慎二は思った。ここ最近、べとべとさんという妖怪が出没するという噂があった。人間に危害を加える妖怪ではないが、ある事をしないと一生付き纏われてしまう。慎二は立ち止まり、道を横に逸れた。
「べとべとさん、お通りください」
慎二がそう言うと、慎二の目の前を何かが通る気配を感じた。地面には大きな足跡が付いていた。べとべとと音を立て、現れるその足跡はやがて消えていった。
「マジか……マジだったんか」
慎二はその場で立ち尽くし、我に戻ったかのようにコンビニに駆けていった。
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