第2章

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満州帝国の野望53 「でも、その前に多くの戦争が起きて、罪のない人が殺されるでしょう」 「目的達成のためには、ある程度の犠牲はしかたのないことですわ」 彼女は冷たく言い放った。 彼女は美しく、危険な香りを漂わせていた。 「お願いがあります。どうか核戦争だけは避けてください。核戦争の恐ろしさは、広島、長崎で日本人はいやというほど知っていますから」 「それは相手しだいよ。相手が核兵器を使ってきたら、こちらも核兵器で対抗するしかないわね」 「この潜水艦には核弾道ミサイルは搭載しているのですか?」 「当然だわ」 彼女は立ち上がった。 「私も休むことにするわ。黒住君も早くお休みなさい」
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