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少女「それと……」
少女「昨夜のこと……悪かったわ」
宇宙人「え?」
少女「ほら、あなたのこと『気持ちわるい』って言ったでしょ」
少女「言ってからずっと……後悔してたの」
宇宙人「ああそんなことですか。気にする必要ないですよ。私から見ればあなたの姿形もそうとう変ですし」
少女「そ、そう……。まぁいいわ。だったらお互い様ね」
少女「でも、あなたは……そうね、鼻はぷっくりとしてて可愛いと思わないでもないわよ」
宇宙人「そうですか? あなたの鼻は、私にはあまり可愛いとは思えないのですが……」
少女「ちょーしにのるなッ!」ツンツン
宇宙人「あっ! 痛い! やめてください! えへへ!」
少女「……もうッ! なんでちょっと嬉しそうなのよ……バカ」
宇宙人「さて、排除プランの棄却は残念ではありますが……そうなると次善策ですね」
宇宙人「これを身につけて下さい」
少女「? なにこれ」
宇宙人「携帯型の防犯装置です。今日あなたがいないうちに作っておきました」
少女「……危ないものじゃないの?」
宇宙人「他人に危害を加えるものではありませんので心配しないでください。外部から強制的に他者の自律神経系に作用する微弱な電流を放出します」
少女「??」
宇宙人「その装置から出る電流にはリラックス効果がある、とでも思って下さい」
宇宙人「怒りっぽい人が少しだけ怒りっぽくなくなる程度の影響力ですし、後遺症などの心配も必要ありません」
宇宙人「いじめの根絶はできませんが、緩和効果くらいはあるはずです」
少女「……ありがとう」
宇宙人「……おや。暖かい色と形ですね。喜んでもらえたようで何よりです」
***
宇宙人「おかえりなさい」
少女「ただいま! ねぇ聞いて、今日お友達ができたの!」
宇宙人「おやそうなんですか」
少女「うん! きっとあなたがくれたお守りのおかげね」
宇宙人「それはよかったですね。男の子ですか、女の子ですか?」
少女「女の子よ。……男の子は、ちょっと怖いわ」
宇宙人「……」
少女「そういえば、あなたって男の子? それとも女の子?」
宇宙人「私ですか? その分類で言うならば、一応『女の子』ですね」
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