少女「あなた誰?」 宇宙人「えっ宇宙人ですけど」

6/43
前へ
/45ページ
次へ
少女「そういうこと言わないで」 宇宙人「いてて……『そういうこと』って何ですか?」 少女「……」スッ 宇宙人「あっすみません! よく分かりませんが分わかりました!」 宇宙人「……って、あ!」 少女「?」 宇宙人「今しがた、強い感情が生じたようですね。この色と形は……羞恥心?」 少女「……」 宇宙人「あぁ……なるほど! そういえば交配事情に羞恥を感じる文化が稀にあると聞いたことがあります。特に未開文明に散見されるとか」 宇宙人「へぇ~実際に遭遇したのは初めてです。へぇ~」 少女「……」 少女「…………」ツンツンツンツン!!! 宇宙人「痛ッ! すみません! あっこれはどうやら怒りの感情ですね! ありがたいです! あっでも痛い!」 少女「それじゃあ私は学校に行ってくるから、部屋で大人しくしててね」 宇宙人「学校ですか。何を学ぶので?」 少女「いろいろよ。文字とか数とか……地理とか歴史とか、生き物のこととか」 宇宙人「なるほど。どのような仕方で学ぶのですか?」 少女「どのようにって……。先生が前に立って説明して、みんながそれを聞いて学ぶの。当たり前でしょ?」 宇宙人「……」 少女「なに?」 宇宙人「いえ……やはり随分と非効率的だなと思っただけです」 少女「?」 少女「……わたしはもう行くから、いい子でお留守番しててよね」 宇宙人「はい。いってらっしゃい」
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加