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少女「……」
宇宙人「おかえりなさい」
少女「……ただいま」
宇宙人「学校はそんなにイヤな所なのですか?」
少女「……えっ」
宇宙人「この部屋であなたの感情をモニタリングしていましたが、継続的に強い感情が生起していました」
少女「……」
宇宙人「『恐怖』という感情です。それほどまでにあなたを怯えさせる要因が学校にはあるんですか?」
少女「別にいいでしょ。あなたは私の『怖い』って感情を手に入れられて満足じゃないの?」
宇宙人「ええまぁそうなんですが……恐怖という感情は生命力を鈍らせる働きがあります」
宇宙人「私としては感情採取が順調で喜ばしい反面、寄生先のあなたに死なれても困るので、やや複雑な気持ちです」
少女「……」
少女「……ふん。相手の気持ちを汲んで、言葉を選ぶことすらできないのね」
少女「そんな気持ちわるい容姿でも『私たちと同じように感情豊かなんだ』って驚いたけれど、やっぱり別の生き物ってことかしら」
少女「満足がいくまでいくらでも感情を提供してあげるわ。だから……もう黙ってて」
宇宙人「……」
宇宙人「……意外に饒舌な方だったんですね。少し驚きました」
少女「……もう寝る」
宇宙人「……」
少女「……あッ!?」
宇宙人「どうしました急に?」
少女「!! ……パパが呼んでるッ!」ガバッ
少女「ッ!」ダッ
宇宙人「??」
宇宙人「……」
宇宙人「……」
宇宙人「……」
宇宙人「……」
宇宙人「また……『恐怖』の色と形。それに『悲しみ』の色と形も」
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