蛇穴を出づ

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「今の僕に生きる価値がない。まだ何とか動けるけど…いずれ刀が握れなくなる。近藤さんの役に立てなくなる。ずっと僕は君を斬ってやろうと思ってたのに、それもできなくなる。」 何、サラッと物騒な事を… 「俺は沖田組長に斬られる事になってたんですか。」 「僕は君が嫌いだし、それに…」近藤さんの下にいるわけじゃない。 「武士ってのは最後は潔く切腹をするものなんですよね?」 「まぁ…規律を破ったり、もう無理ってなったら自決する人はいるね。」 そこの根本が我々と違う。 任務が第一、途中で死ぬなんて忍には許されない。 「本気で局長を思うなら死なないことの方が大切だと思いますよ。それは沖田組長も気づいてるんじゃないですか?」 ムスッとしてガキかよ… 「副長はもうしばらくしたら休憩がてら散歩するそうです。それまでには部屋に戻った方がいいですよ。」
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