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その行動に笑い出す彼。きょとんとして彼を見ると同じように歩いてきた。
「家まで送る」
「あ、大丈夫です。」
「…何かあっても困るから送る」
「…大丈夫です。そこまで酔ってないですから」
そう言って笑うとまた笑い出す。
「強情だな」
その笑顔に思わずときめいてしまう。
「ま、何かの縁だ。」
そう言うと先を歩き出す。その彼を慌てて追いかけた。
「結局、何?デートじゃなかったわけ?」
「あー違いますね。会社で話ししてて盛り上がりすぎて。飲みに行こうってことになっただけです」
そう言って笑うと納得したように頷く。
そんな他愛もない会話をしながら結局家まで送ってもらった。
「ありがとうございました」
ぺこりとお辞儀をすると頷く彼。
「おやすみ」
そう言うと踵を返し帰っていった。その背中を見えなくなるまで見つめてしまっていた。
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