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203X年1月、九州府博多県の警察本部長室において、新年1回目の『部長等会議』が開催されていた。
予定の議案協議・報告も終了し、新春雑談ショーへ移行する。
雑談とは言っても、県警察を担う中枢幹部メンバーが揃う。
その発言により組織運営の方向性が導かれることも多い。
キャリア(国家Ⅰ種)出身の本部長が、官僚特有のイヤミな口調で隣に座る警務部長に尋ねる。
「成田君。警察改革の成果は挙がっているのかね?」
「はい、目に見える結果は出ていません。県民と我々の目線にまだまだ差があるような感じがいたします」
丁重に答えたのは、県警ナンバー2の警務部長。
成田警務部長は準キャリア(国家Ⅱ種)だが、出身は隣接の“くまもん県”であり生粋の九州男児。
九州府をこよなく愛する男である。
「皆さん、何か対策がなかでしょうか? 博多警察の心意気ばみせましょう!」
ついつい熱くなり、九州弁となっていた熱血部長だった。
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