初めての街に到着した。

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   ──キーユと呼ばれているこの街は、黄色くて美しい街だった。 「──玲姫?」  心地好い響きの声が、鼓膜を擽った。一瞬にして我に返り、彼に目を向ける。 「ごめん。……ちょっと見惚れてた」  再び街に目を向ければ、彼はくすりと小さな声をあげて笑った。 「先に宿をとろうか。それからかギルド登録をして……、観光しよう」 「観光? 本当か?」  即座に彼に視線を戻すと、彼は楽しげに笑って頷いたのだった。 .
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