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はっきりいって、両親が、逝って2年過ぎた…。
そろそろ、区切り着けなくちゃ、二人とも、安心出来ないよな。
沙也加が、いてくれる…。それだけで、強くなれる気がするんだ…。
泣く必要なんて、もうないよ…笑うんだ、これからは、ずっと…。
「…沙也加、片付け、一日じゃ、無理だろうから、悪いけど、都合つくなら、毎日、頼める?
出来たら、X'mas前に、終わらせたいんだ。」
「いいよ、私は。」
「じゃあ、明日から、よろしくお願いします。
お父さんには、俺から、話しとくから、安心して。」
「別に、気を使わなくても、いいのに…。」
「そういう訳には、いかないよ。
俺と、婚約してるっていってもさ、一応、嫁入り前なんだし…。
もうちょっと、周り見ようよ…。」
「そういうこと、私より、気が付くし、気が回るよね…はぁ…ちょっと、見習わなくちゃ、私。」
俺は、溜め息をつく沙也加を、抱き寄せて、囁く。
「…変な気を使うなよ。
…沙也加は、側にいてくれるだけで、俺に、力をくれるんだから。
…ただ、側にいてくれれば、十分。
…それに、俺の我が儘で、君と君の家族の大切な時間を、譲ってもらうんだから、礼儀だよ。」
「翔太の願いが、我が儘なんだったら、私も、我が儘を言うわ。
…あなたの側にいたいから、いつまでも、いさせて。
邪魔だって、言われないように、お手伝いするから、家に帰さないで…。」
「あほっ…その気になるだろ…。」
「泊めてくれないの?」
「今日は、ダメ。…明日から日曜までの泊まりの準備して来いよ。
だから、今は、これで我慢な…。」
優しく甘いキスをして、俺は、沙也加の気持ちを、ごまかした。
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