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そのTwitterの情報を元に、あるテレビ局が動いた。そのビデオ店によく来る23歳のA氏。テレビ局は彼を執拗に追った。レンタルビデオ店に裏から個人情報を仕入れ、彼がどんなビデオを借りていたか?などを突き止め、犯人に祭り上げたのだ。彼は派遣切りにあい、自殺未遂を起こした。その後真犯人が捕まり彼が無実だと解ると、マスコミへの批判がテレビ局に殺到するも、テレビ局はそれをTwitterのせいにしたり、テレビ局同士で責任の擦り合いをした。するとTwitterをはじめインターネット世界でその話しが一気に過熱し、マスコミvsインターネット世界という対立が生まれてしまった。という事件だ。
「…今回マスコミの追及がキツくなった」
「ですね。我々警察に矛先を向けることで、マスコミメディアへの批判を回避したいのでしょう」
マスコミ…
今回の事件ほどマスコミに振り回された事件はなかっただろう。事件の解決というのをどこに置けばよいのか?私は犯人逮捕後も青森県にまで来ていたぐらいなのだから…
「船入るぞ!」
青森県のとある漁港。今、遠洋漁業から帰って来た船が入港しようとしている。いつもなら漁業関係者で賑わう港にマスコミが押し寄せている。
「今回の事件どう思いますか?」
船から降りてくる船員たちにマスコミは容赦なく質問を投げ掛ける。
「あなた方の誰かが父親の可能性あるんですよ!」
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