play・1

3/6
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
――― 「大丈夫か!? サク。顔色悪いぞ?」 「…大丈夫です。 疲れが溜まっているだけですから…。心配かけてスミマセン…。」 どんな仕事にも休憩はある。 それは土木関係の仕事でも同じである。 そんな休憩時間に私の元へ1人の男が話しかけてきた。 口からタバコの煙りを吐き頭にはタオル。薄汚れた作業服の人。 「なんだ? また借金の事で悩んでんのか?お前も大変だねぇ。 親父の借金の肩代わりだっけか?」 「…はい。 おかげで小学校低学年から学校には行けず働き通しでしたよ…。」 私はハァー。っと溜め息を吐いた。 溜め息を吐いても仕方のない事なのだが、いまの私には溜め息しか吐けない。 借金の為に寝る間もなく働き続けている。 「だから頑張ってんのか。 …残り幾ら?」 「残り470万です。 利子が重なるんで返済しても変わらないんですよ」 辛い
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!