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―――
「大丈夫か!? サク。顔色悪いぞ?」
「…大丈夫です。 疲れが溜まっているだけですから…。心配かけてスミマセン…。」
どんな仕事にも休憩はある。
それは土木関係の仕事でも同じである。
そんな休憩時間に私の元へ1人の男が話しかけてきた。
口からタバコの煙りを吐き頭にはタオル。薄汚れた作業服の人。
「なんだ? また借金の事で悩んでんのか?お前も大変だねぇ。
親父の借金の肩代わりだっけか?」
「…はい。 おかげで小学校低学年から学校には行けず働き通しでしたよ…。」
私はハァー。っと溜め息を吐いた。
溜め息を吐いても仕方のない事なのだが、いまの私には溜め息しか吐けない。
借金の為に寝る間もなく働き続けている。
「だから頑張ってんのか。 …残り幾ら?」
「残り470万です。 利子が重なるんで返済しても変わらないんですよ」
辛い
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