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「ほんと…?」 「俺、そういう子としか仲良くしねーもん。 後でちゃんと誤解解いとくから」 藤原はパッと手を離して、自分のハンバーグに手をつけ始めた。 ってか、『守るよ』…って、どこの王子様よ。 彼女でも何でもないただの同居人に、そういうこと言えちゃうんだ。 ……じわじわくる。 顔が熱くなっていないか、こっそり確かめた。 「…仲良いんだね、女子高の子と」 「まあ。 よく声掛けられる。 男子に対する免疫無いし、カップル見ただけで興奮する子が多いくせに、思った以上に積極的なんだよ、」 「へぇ…」 「昨日清水が電話してきたときも、俺ら5人と女子高の子10人でなんか合コンみたいなことやってた。 ここで」 「合コン!?」 「みたいなやつ。 完全に成り行きだけど」 そういえば昨日電話したとき、電話の向こう側が凄く騒がしかった。 「楽しい時間を壊してしまって申し訳ない…」 「いや。 電話くれて、嬉しかった」 藤原はハンバーグを平らげて、ふぅ…と息を吐いた。
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