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空間が裂けるような感じだった。
とっても深い谷に一日中落ちている、そんな気分だ。
バーン!!
とてつもない衝撃が僕を襲ってきた。
何もできない僕はそのまま流れに任せていった――。
***
目が覚めた。
あたりを見回すと、見慣れない景色がそこにあった。
嗅いだことのない匂い。見慣れないアイドルのポスター。
現状が把握できないまま、僕はとりあえず部屋を出た。
階段を下りてみると、女性に声をかけられた。
「シュンちゃん、ご飯ですよ~」
見知らぬ名前で呼ばれた僕はとりあえず、声の主の元へと向かった。
***
行ってみると僕はようやく理解?ができた。
声の主は星野のお母さんだった。
何が何だか分からないが、1つだけわかったことがある。
あのボタンは本物であったということだ。
1つ不満なのはあいつになってしまったことだが……
時計を見ると午前7時半を示していた。
つまり、時間戻っている。
とりあえず僕は、学校へと向かった。
家の前の信号を待っていると、女子に声をかけられた。
「おはよー星野君、昨日の話なんだけどさ~」
そんなかんだで、学校に行く間、何と10人もの女子を相手にしていたのだ。
あいつの女子だけの人気には感服するばかりだ。
***
学校から帰ってくると、僕は持っていた『RESET』ボタンをまじまじ見ながら、部屋へ向かった。
「何の変哲もないただのボタン」というのが素直な印象だ。
「せっかくだから、もう一回押してみるか」
独り言をつぶやいた僕は、再び『RESET』ボタンを押した。
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