15章

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扉がカラッと静かに開いた。私は扉の方へ視線をやると… 赤茶色のパーマが緩くかかったショートヘアー。 は日本人離れした少し彫が深い顔つき。瞳の色が少し青く見える。 身長は椿姫より高く、170はありそうな細身体型。 日本人というより北欧の雰囲気を出している。 長い手足に黒い七分丈のパンツ、水色のストラップシャツがとても似合う。 思わず、目を奪われた。椿姫とは違う綺麗さで爽やか。 女性はマスターに軽く会釈をしてカウンター席に向かってきた。 私は内心、焦って悟られないように目線を下に向けた。 そんな私に気づいた椿姫はクスッと小さく笑った。 なっ!笑うなんて…と静かな怒りを隠した。 カウンター席に来た女性は座らず、マスターに話しかけた。 「やはり、想像以上に良い店ですね。ここで働けるなんて光栄です」 少し片言な日本語に聞こえた。 外国人!?と言っても可笑しくない外見。 爽やかな笑顔で私達を見ているように感じた。 椿姫は営業スマイルで女性に話しかけた。 「ここで働くって、マスターの孫娘かしら?」 椿姫の問いに対して、女性はまた軽く会釈して口を開いた。 「あ!すみません。お客様の前でベラベラと話してしまって!」 「すみません。私の孫娘、榊 涼子です。今日は店の研修を兼ねてお呼びしました。」 「孫娘の榊 涼子です。今後ともよろしくお願いいたします。」 「こちらこそ、よろしく。陽子、さっきから黙りでどうしたの?」 マスターからの紹介が終わるまで、私は黙って女性の様子を見ていた。 見ていたというより吸い込まれる
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