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「今日はありがとうございました。陽子さんのおかげです。大学で会ったら、ぜひランチに行きましょう。」
なんと思わぬ発言!
心が少しだけ温かくなった。
椿姫はまたもや、クスッと小さく笑っている。
「もちろんよ。その時は色々と話そうー」
「はい。その時はよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。またのお越しを」
涼子は深く頭を下げる。
頭をゆっくりとあげると、爽やか笑顔で私達を見送り、店を後にした。
帰り道。
私は夜空を見上げて、なんか不思議な気持ちになった。心が暖かい…
これって…
「恋じゃない?」
「へぇ?」
椿姫のいきなりの発言に間抜けな反応しか出来なかった。
「人の心を読まないでくれるー?最近、椿姫…キャラ変わりすぎだから。出会った頃は真面目で大人しいイメージ。今はクール+S気たっぷりじゃん」
スタスタとモデルのように歩く椿姫。長い黒髪が風で、少しだけ揺れている。
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