15章

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「今日はありがとうございました。陽子さんのおかげです。大学で会ったら、ぜひランチに行きましょう。」 なんと思わぬ発言! 心が少しだけ温かくなった。 椿姫はまたもや、クスッと小さく笑っている。 「もちろんよ。その時は色々と話そうー」 「はい。その時はよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。またのお越しを」 涼子は深く頭を下げる。 頭をゆっくりとあげると、爽やか笑顔で私達を見送り、店を後にした。 帰り道。 私は夜空を見上げて、なんか不思議な気持ちになった。心が暖かい… これって… 「恋じゃない?」 「へぇ?」 椿姫のいきなりの発言に間抜けな反応しか出来なかった。 「人の心を読まないでくれるー?最近、椿姫…キャラ変わりすぎだから。出会った頃は真面目で大人しいイメージ。今はクール+S気たっぷりじゃん」 スタスタとモデルのように歩く椿姫。長い黒髪が風で、少しだけ揺れている。
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