18章

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「そういうわけではないわ。能力が足りなかったら、平社員のままよ。 母は仕事に厳しい人だから、簡単には認めてくれない。大丈夫よ、遠くに行かないから」 『私の心を読まないでよ。大学で会えなくなるのは、寂しいけど椿が決めたことなら応援する…』 椿の身体に頭を擦り付けた。 私は決めたんだから…椿を応援することを。 「反則技を使わないで」 声のトーンが変わった。 優しいトーンから余裕のないトーンに… 『何の事…?ちょっ!』 椿に変な事言った? 一瞬だけ考えたけど、身体が宙に浮く感覚がした。 また、素早くお姫様抱っこをされて寝室へ運ばれる。 ベッドに勢いよく、落とされた。 椿がムスンいた髪を解いて、私の上に覆い被さる。 長い綺麗な黒髪が、私の身体にさらっと絡み付く。 『どうしてこういう展開に…』 「貴女が悪い。あんな顔で言われたら理性が持たないから」 『そんな顔…「していたの!」 余裕のない椿は、より綺麗に見え る。 バスローブの胸元からチラッと乳房が見えている。 余計にセクシー。 椿が私の首筋に顔を埋める。 弱い所のみを狙ってくる。頭がうまく働かない…フワフワと心が軽くなっていく。 服を脱がされて、生まれたままの姿になる。椿の優しいキス、暖かい手、綺麗な笑顔…全てが好き。 椿は二人のことを考えて行動する。 私も負けないようにしないと… 頭がぼっーとしてきた… 椿の甘い吐息が耳元で響く。 『っ…んっ…椿、だいすき…』 「当たり前よ…私も…好き」 意識が途絶えていく。
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