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扶桑国に住む若者に
『1番の鉄道先進国はどこだい?』
と尋ねたら、十人中九人までがスワロー国の名を挙げるだろう。
実際鉄道が開通したのはスワロー国の方が先であり、扶桑国の鉄道網はスワロー国のそれを参考にして少しずつ拡張されていったのだから。
つまり鉄道に関しては、スワロー国が兄であり扶桑国は歳の離れた弟のようなものなのだ。
一方、海上の交通に目を移すと両国の兄弟関係は逆転する。
少し物騒な話になるが、扶桑国は世界第三位の海軍力を有しており、友好国であるスワロー国と協力してシーレーンを防衛維持しているのだ。
いにしえの扶桑水軍時代から培った海上交通のノウハウは、例え一等国を自称する国といえどおいそれと真似が出来る程軽くはない。
また、その積み重ねがあったからこそ、扶桑国は中立を守っていられるのであり、スワロー国に鉄道関連の教えを受けた恩返しが出来るのでる。
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