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「あのあほのこっちゃ。クロップス辺りに流れ着いて、川登って来た鮭っちゅう鮭食い散らかしとうやろ。
そんでマタギに追っかけられてクト辺りの山に住み着いて、今度は蜂蜜がぶ飲みしとぅに決まっとぅ」
自分に言い聞かせるように一蔵。親友の生存を微塵も疑っていない事が窺える。
上役に話してこそいないものの、一蔵の渡航目的はスワロー国鉄の視察だけではない。
一蔵は親友を見つけるまで、例え井上総裁の命令であろうと扶桑国に戻らない覚悟を決めているのだ。
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