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「なるほど、悪くねえな。
だが、そんなカネ一体どこにある?
先月やっとこさフォークリフトの月賦が終わったんだんだぜ?」
今度はマツオが苦笑しながら言う。するとタケシは、顔の前で人差し指をチッチッチッとやりながら口を開くのであった。
「カネじゃなくて苗字ですよ。
サーモンなんてどうです?」
「サーモンか…
確かにグリィは、一日にスモークサーモンを三缶は平らげるからなぁ。
おかげでデップリと太っちまったが…」
そう言葉を交わすや、マツオとタケシは愉快そうに笑う。
どうやら二人にとって、グリィ=サーモンが何人であろうとたいした問題ではないらしかった。
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