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わたしの朝は……
「春ちゃん! 起きて! 遅刻しちゃうよっ」
「ん~あと5分~……」
毎朝妹に起こされることから始まる。
「春ちゃん、どうせ二度寝するでしょ。ダーメ」
布団を剥がされ、仕方なく体を起こす。
「ん……今日は秋奈が起こしてくれたんだぁ。どうりで乱暴じゃないと思った。夏希、殴ってくるもん」
「乱暴ですいませんでしたー」
部屋の前をちょうど通りかかったみたいで、夏希はこっちを睨んでいる。
あっかんべーをし、スタスタと通り過ぎていく。
「おー怖っ。あれ本当にわたしの妹? てか女ぁ?」
「春ちゃん言い過ぎ。何だかんだ喧嘩しても、なっちゃんちゃんと起こしてくれるじゃん」
本当秋奈はいい子だな。
人のいいところばかりをすぐ見つける。
うん、できた妹だ。
リビングに向かうと、夏希と冬花は食卓に座っていてもう朝飯を食べていた。
「わたしも食べるー♪」
わたしと秋奈も座り、朝飯を食べ始める。
「春姉、いいかげん1人で起きれるようになったら? 毎朝起こしてる夏姉と秋姉がかわいそー」
「もーう、冬花はナマイキなことばっかり言う~」
冬花は年を増すごとに、ナマイキになっていく。
まっ本当のことだから言い返せないけど。
わたしたちの両親は、2人とも同じ会社で働いてて、2人して海外出張。
いつ戻ってくるかは全然わからない。
でも、夏希も秋奈も冬花もしっかりしてるから、心配することはない。
う~ん、わたし1人だったら絶対生活できないな。
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