①長女・春子の場合

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わたしの朝は…… 「春ちゃん! 起きて! 遅刻しちゃうよっ」 「ん~あと5分~……」 毎朝妹に起こされることから始まる。 「春ちゃん、どうせ二度寝するでしょ。ダーメ」 布団を剥がされ、仕方なく体を起こす。 「ん……今日は秋奈が起こしてくれたんだぁ。どうりで乱暴じゃないと思った。夏希、殴ってくるもん」 「乱暴ですいませんでしたー」 部屋の前をちょうど通りかかったみたいで、夏希はこっちを睨んでいる。 あっかんべーをし、スタスタと通り過ぎていく。 「おー怖っ。あれ本当にわたしの妹? てか女ぁ?」 「春ちゃん言い過ぎ。何だかんだ喧嘩しても、なっちゃんちゃんと起こしてくれるじゃん」 本当秋奈はいい子だな。 人のいいところばかりをすぐ見つける。 うん、できた妹だ。 リビングに向かうと、夏希と冬花は食卓に座っていてもう朝飯を食べていた。 「わたしも食べるー♪」 わたしと秋奈も座り、朝飯を食べ始める。 「春姉、いいかげん1人で起きれるようになったら? 毎朝起こしてる夏姉と秋姉がかわいそー」 「もーう、冬花はナマイキなことばっかり言う~」 冬花は年を増すごとに、ナマイキになっていく。 まっ本当のことだから言い返せないけど。 わたしたちの両親は、2人とも同じ会社で働いてて、2人して海外出張。 いつ戻ってくるかは全然わからない。 でも、夏希も秋奈も冬花もしっかりしてるから、心配することはない。 う~ん、わたし1人だったら絶対生活できないな。
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