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「あ、神代先輩だ…!」 「昇格したんでしょ?エ、エンブレム付いてるよ!」 「ふん、金でも回したんじゃないの」 ひそひそ 僕に向かってくる言葉の数々 羨ましがる声や敬う声、勿論皮肉や中傷の声も 「あ、宮崎先輩だっ…!」 ん? と思った時にはもう後ろに影が迫っていた 「正義ーっ!!」 ドスッ 突如後ろからの襲撃 体が不安定になるのを足を踏ん張って立て直す 「っ…いきなり後ろから抱きつくのは止めてって言ってるでしょ…?」 「えへ、そうでしたっけ?」 「はあ…」 「え、溜め息!?正義、謝るからそんなことしないでぇぇぇぇ!!」 僕の目の前で狼狽えているのは宮崎一佐(ミヤザキイッサ) 制服には僕と同じエンブレム、誓いの儀式を経た優秀な者だけど 何より性格が少し…結構残念 「ねね、無視するの?無視!?」 自分の眼鏡にジェニーとか名前付けて可愛がるぐらいには重症 よく儀式を受けられたな、と思う 「ねえ!!?」 僕はその時居なかったけど 落ち着きが無いから儀式でも何か仕出かしたんじゃないか、と思うと少し笑えてくる 「正義ーっ!!!」 「一佐、煩いよ」 「あ、え…はい。」 不思議だね… ふと、視線を一佐の方に向ける 「あれ…どうしたの、そんなに縮こまって」 「いいんだ…放っておいて」 「?」 変なのimage=486510180.jpg
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