3765人が本棚に入れています
本棚に追加
バンッ!!!
乾いた銃声が鳴り響く
「ーーーーー!!」
隣から一佐が何か興奮しながら話しかけているようだ
イヤープロテクターを外し肩にかける
「やー、正義すげぇよな」
「何が?」
「全部的に当ててさ、しかも真ん中
的の真ん中穴開けて駄目にしてるの御前ばっかじゃんか」
「僕、遠視だから結構得意なんだよね」
「へーいいなぁ!」
へらへらと笑い、銃をプラプラと揺らす一佐
一佐の的を見ると逆に凄いが一発も当たった形跡が見られない
…さっき連射してなかった?
「僕これぐらいしかできないし」
「それで選ばれるんだから凄いよ、”お偉いさん”に認められる実力なんだから」
「…何か一佐に褒められても嬉しくない」
「酷い子っ!」
キーッ
何もないのに
ハンカチを噛みしめる動きをする一佐
「正義さ」
「銃の腕なら、生徒会に勝っちゃうんじゃない?」
「まさか」
カチャ
思わず笑いを漏らすとイヤープロテクターを装備し標的に狙いを定める
「え、ちょっと俺まだイヤプロして…」
バンッ!!
「み、耳がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
一時間目でも一佐の絶叫が響き渡ったとさ
最初のコメントを投稿しよう!