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ガーネットは化物の顔面へ拳を叩き込む。すると、化物は炎の壁を突き抜け、数十メートルは離れているであろうコンクリートの壁まで吹っ飛び体を強く打ち付けてやっと止まる。
「グギギ……ギッ……?」
「へっ、たいしたこと無いじゃん。さっさと片付けて……」
よろめきながら立ち上がる化物へ、指を鳴らしながら、ガーネットはゆっくりと近づいていく。
しかし、化物がふと自分から目を逸らした事に気付き、その方向へと目を向けた時だった。
「なっ……!?」
「っ、……う……あぁ……」
ビルの物陰に、息を潜めて隠れていたであろう、口元を押さえ、ガタガタと震えている幼い少女と目が合ったのだ。
「ギィ……」
「やめろっ!」
化物はガーネットの存在を忘れたように、新たなか弱い獲物へと真っ直ぐ向かっていく。
「や……ぁっ……」
少女もそれに気付いたのか涙を流しながら逃げようと必死に足をばたつかせるが、恐怖で体が言うことをきかないのかただそこで足掻くだけの形となってい。
「ギシャァァァッ」
「っ、止めろって言ってんだろっ!!」
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