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少年は少し考えてからーー
《なら群れごと家(うち)にこいよ。エサくらいやるぜ?》
ーーと言った。
《な!?‥い、いいのか?》
ステルスウルフは驚きながら少年に聞く。
《あぁ。家(うち)は無駄に広いし、それに親父も母さんも犬は大好きだからな。》
少年はステルスウルフに微笑みながら答える。
《すまぬ‥感謝する!貴様‥いや、御主名は?》
ステルスウルフは頭を下げる。
《俺の名前?俺はリヒト=ベーゼだ。》
《な!?ベーゼだと!?まさか魔王様の御子息だったとは‥》
ステルスウルフは驚いた様子で少年‥リヒトを見上げる。
《おいおい‥畏まるなよ。さっきのままでいい。》
リヒトはステルスウルフを撫でながら言う。
《そ、そうか‥しかしまさか御主がリヒト様‥いやリヒトだったとは‥驚いたぞ。》
《ははっ!よく言われるよ。しかしどうすっかな‥》
リヒトは顎に手をあて考え出す
《む?どうかしたのか?》
《いやお前‥あー‥名前なるか?》
《名か‥つけてくれると嬉しいな》
《え?‥うーん?‥》
リヒトは少し考えるとーー
《あ!じゃあ古代魔族語で姿を消すって意味のフェアシュヴィンデンからアシュヴィ何てのはどうだ?》
ーーと提案した。
《アシュヴィか。気に入ったぞ俺はたった今からアシュヴィだ!》
名前を貰い尻尾を振りながら喜んでいるステルスウルフ‥アシュヴィ。
《喜んでもらえたなら良かった。んでアシュヴィ達のことなんだけど、俺はこれから学園だからすぐ行かなくちゃいけないんだけど‥》
リヒトはそこでいったん句切りーー
《家(うち)に帰ってる時間もないし‥アシュヴィ達も学園に行くか?》
ーーとアシュヴィに聞いた。
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