その後 の 裏

11/13
前へ
/366ページ
次へ
 それを見て母さんは不思議そうに首を捻る。 「そんな事は使用人にやらせればいいのに、変わった子ね」 「でも、いい子でしょ」 「なっ、何言ってんのよ。雅希の方が何千倍も、いい子に決まってるわ」  母さんは少し照れたように怒りながら先にリビングに向かった。 「お待たせ~っ」  水平に持ったラケットの網の上にボールを沢山乗せて藤谷さんが戻ってきた。 「あ、ごめん。手伝わなくて」 「いいの、いいの」  橘さんは集めたボールをカゴに戻すとニコニコしながら扉まで歩いた。 「それでは坊っちゃま、私も先に行ってます。どうぞ続きを」 「えっ!?」
/366ページ

最初のコメントを投稿しよう!

419人が本棚に入れています
本棚に追加