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しまった。塔屋の高さは2mくらいある。こんな危ない所で目を合わせてしまうなんて。
嫌というほど分かっていたのに。僕が誰かと目を合わすという事は時に大惨事になるって分かっていたというのに…。
落下した彼女の身を案じて、塔屋の屋根から飛び降りる。
「だ、大丈夫?」
四つん這いになっていた彼女は僕を見るとビクッと軽く飛び上がった。
あ……。慌てていたとはいえ、性懲りもなく再び目を合わせてしまった自分が情けない。
「大丈夫! 大丈夫! オーケー、まったくオーケーよ!」
「……え?」
耳を疑った。…あ、あれ? 今、確かに目が…合ったはずだ。
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