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「おぉっと……まさかの銃」
いたのは道に座り込んでいる少女一人と、厳つい男二人だった。
警備員のような格好をしている。
男のうち一人が拳銃の先を少女に向けていた。
「なんだ、貴様」
「ただの通りすがり。んなちっこいガキ相手になにやってんだ? 戦隊ごっこ?」
「ふざけんな!!」
拳銃を持った男は、その銃を青年に向けて二回引き金を引いた。
銃声が響き、そして嫌な音がした。
「……っ、あっぶねぇなぁ。丸腰の国民にやることかよ」
青年は無駄な動き一つせずに二つの銃弾を避けていた。
後ろの壁に当たり、跳ね返った弾が金属音を立てながらゆっくりと転がっている。
「な……貴様……」
「とにかく、少し冷静になろうぜ? 女の子も怖がってるみたいだし」
「ふ、ふざけるな!」
もう一人も銃を抜いて撃ってきたが、動揺しているのか下手なのかまったく関係ない方に弾は飛んで行った。
その隙をついた青年は、すかさず男の鳩尾を思い切り殴り、その拳をめり込ませた。
そしてもう一人の男はついでに後ろ蹴りで壁にたたき付けてやる。
二人は変な声を上げ、そのまま倒れて気絶してしまった。
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