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「一緒にいて?」
「それで良いのか?」
こくんと頷いたすずを見て、ユーリは苦笑しながらもわかった、と優しく返事をした。
窓を閉めて、カーテンも閉める。
「飯は?」
「いらない……」
「風呂は?」
「今日は良い……」
ユーリの問いにすずは元気のない小さい声で答えて、立ち上がった彼の手をぎゅうっと握り締めた。
「せっかく風呂ある部屋借りたってのに……。まあ良いや、オレも疲れたし。もう寝るか? ……まだ六時だけど」
最近早寝に早寝を重ねている気がする。
早く寝るのは良いが、どちらかと言うと朝にゆっくり寝たい。
「……うん。寝る」
すずの返答にユーリは答え、手を放して布団を敷く。
その間すずはずっとソワソワとして、辺りを見渡していた。
「ほら、出来た。じゃあ寝るか」
ユーリは布団に腰を降ろしながら言い、そして寝転んだ。
すずはもじもじして、なかなか布団に入らない。
ユーリはそれを不思議に思ったが、電気を消し忘れたのに気付いて彼女に言う。
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