-小さな勇気-

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高校2年生に、タカと知り合った。 タカとは初めて会った時から、仲良くなれそうな気がした。 でも、放課後や休日遊ぼうと誘おうと思っても、タカは部活をやっていたので、中々遊ぶ暇なんてなかったのだ。 …もしかしたら、タカの部活を理由に、誘って断られるのが怖かっただけなのかもしれない。 何回も言うようだが、高校に入って自分から遊びを誘ったことがないからだ。 一度、2年の夏休みの後半にタカの家で遊ぶ約束をしたのだが、後半になっても中々連絡が来ず、結局俺からメールしたのだ。 その結果、《俺んちで遊べないー。ごめんなー。》と断られた。 傷ついたけど、部活で忙しいんだろうなと自分に言い聞かせた。 夏休みが終わってからは、カードゲームが流行り、それを理由にタカとは少しずつ仲良くなっていった。 でも、休日遊ぶことはなかった。 学校の中で少し話す程度。 だが俺にとっては、その瞬間がたまらなく好きだ。 唯一タカと話せる時間は授業の合間の休み時間しかなかったからだ。 放課後なんて話す時間ないしね。 冬休みには、クラスの人達、俺とタカを含めた6人でディ○ニーに行ってきた。 最初はテンションも上がり楽しかったが、夜ぐらいにはみんな疲れてグダグダだった。それも含めて素敵な思い出になったと思う。 タカと初めて会ってから1年が経ち、お互い変わってしまった部分もあったが、 心の中で《仲良くなりたい。》と思い続けていることは一度も変わらなかった。 ――遊びに誘いたいのに、中々誘えない自分が凄く憎いし、辛い。
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