-小さな勇気-

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『たっちゃぁぁぁぁぁん! おはよぉぉぉぉぉ!』 高くもない低くもない声で俺の名前を呼びながら、暑苦しい高橋が来た。 『うるせーw おはー。』 俺は今の考え事で少し気分が落ち込んでて、低い声だったと思う。 よく友達から言われるけど、俺って凄いテンションの上げ下げが激しいらしい。 俺自身も気づいているけれど、止められない…性格だから。 『おっす。』 と、無駄に背が高い金子が来た。 『おっす。おっす。』 俺は低い声で言うと、 『あちゃぁ。今日はテンション低い日ですかー!w』 馬鹿にしてんだか、分からない口調で金子が言った。 『別にいつもと同じですし、おすし。』 俺はテンション低くないということを強調する為に、敢えてつまらないギャグを言った。 我ながら、ナイスだと思ったが。 『さみぃww 春なのに寒いよぉぉw』 高橋が茶々を入れるように言ったので、俺はガハハと大王の様に笑った。 何気にこういう時が一番落ち着く。 変に気を遣わなくていいっていうか、自分の思っていることをそのまま口に出せる友達が居て、心底良かったと思う。 でも、休日とかプライベートに気軽に遊べる友達も欲しい自分が居た。
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