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美沙の差し出した紙には、そうかかれていた。
「…え、こ、これ、」
もちろん渚がこのオーディションの存在を知らなかったわけではない。
しかし、まさかなれるとは思って居なかったのであまり興味を示していなかったのだ。
あくまで自分は”ファン側の人間”である、そう考えていた。
「春季受けたかったんだけど今年は受験で無理だったじゃん?今の時期そんなにやることないし、大学受験もまだ大丈夫な気がするから受けるなら秋季がいいのかなって」
「う、受けるの?2人で?」
「もちろん!」
半信半疑に聞くと、美沙の自信に充ち溢れた言葉を返された。
もう一度紙に目を戻す。応募期間は7月20日まで----…
急いで黒板の日にち欄を見る。今日は…
「って、締め切り明日じゃん!!!」
「だから昨日くればよかったのに!!…受けるよね?」
「…」
自分が今まで憧れていた存在になれるかもしれない
そう考えたら渚の心は踊りっぱなしだった。
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