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「つまりあなたのおばあちゃんなの」
この時代、盲目の人は村では差別を受けていた。
「おばあちゃんの名前もサチ、て言うのよ」
サチと同じ名前だった。
『私の分の光をこの子にあげておやり。』
そうしてサチはおばあちゃんと同じ、サチという名前になった。
「夜の帳さんに今度は、明るいときに会いましょうね。」
サチはきっと、声で西の魔女が夜の帳であることに気づくだろう。
「楽しみね。サチ」
すやすやと眠るサチの頭を、お母さんはやさしく撫で続けていた……。
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