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「俺……その子の父親になるよ…」
「よかっ…た…」
どれくらいの長い時間を要したかは…分からない。
まるで、死んだ貝殻のように固く閉じていた俺の唇が、静かに終止符を打った。
今もミユは、俺の腕の中…。
吸い寄せられるように互いの唇を合わせると、俺たちは今までで一番長いキスをした。
とろけるような甘い感触を惜しむかのように…
そして、最後に交わしたキスは…切ない涙の味がした。
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