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そんな前置きはさておき、本題に移ろう。
アビリティで溢れたこの世界に生きる俺こと白神颯呀は、今まで平和に生きてきた自信がある。
アビリティの中には、危険で人を傷つけるものもあるが、そんな大きな事件には巻き込まれたことがない。
むやみやたらにアビリティを使うと、法律に違反し罰せられる。その罰の内もっとも厳しいものがアビリティの永久封印。
アビリティを封印され、後生使うことができなくなる。
アビリティが使えなくなるとこの世界に生きる者としては不便だろう。
体の一部が消えて無くなると比喩してもいいかもしれない。
おっとまた話がそれてしまったな。
まずは自己紹介を。
俺の名はさっき言った通り白神颯呀。今をときめく高校一年生だ。
蒼斗アビリティ学園、通称蒼学(そうがく)に今年の春、無事合格したのだ。
といっても俺はこの学園に自ら好んで入学したのではない。
入学式真っ最中の今だってこんなところに立っている自分が信じられない。
じゃあなんで入学したのかって?
……そんなの俺にはわからない。
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