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幼馴染が外国にいって、数年後戻ってきたら、見違えるほどに変わっていて……
恋に落ちるなんてゆうのはよくある話。
僕の幼馴染で恋人の桜木春舞(サクラギハルマ)性別「男」は、アメリカの大学を受け6年間そこで過ごした。
幼稚園の頃から、中学3年までの10年間を幼馴染として一緒に過ごし、高校3年間を恋人として過ごした。
もちろん今でも恋人なのだけど、春舞がアメリカにわたってから6年。
春舞は一度も日本へは戻ってこなかったし、写真すらよこさなかった。
それは僕も同じ。
一度もアメリカへは行かなかったし、写真は送らなかった。
それが春舞と僕の約束だったからだ。
ただ、電話とメールは毎日していた。
だから、僕たちはまだ繋がっている。
恋人同士なのだ。
小さい頃、周りの子達より体が小さく細く、色素が薄かった僕はよく女の子と間違えられたりして……いじめられていたこともある。
そんな僕を、傍でずっと守ってくれていた春舞。
春舞は背が高くて、大きくて、顔もすっごく格好良くて、僕にとってヒーローだった。
例え女の子と間違えられても、いじめられても、春舞が守ってくれたから、全然気にならなかった。
そんな春舞はアメリカへ立つ前にこう言ったんだ。
『俺はアメリカで勉強して、今よりさらに大きくなって、将来ずっと一生お前を守れるように強くなる』
その言葉はとても嬉しかった。
一生分の幸せをそこで使い果たしたんじゃないかってくらいに。
『6年だ。6年でまた日本に、お前の元に必ず戻る。だから、それまでは会わないでいよう』
6年間も会わないなんて耐えられないと思った。
だって、僕たちは、ずっとずっと一緒にいたんだから。
『毎日電話もメールもする。心変わりなんて絶対にしない。6年後桜の咲く季節に、必ずお前の元に戻るよ。必ず』
約束だ……
そう言って、桜の咲く季節に、アメリカへ旅立った春舞。
そうして6度の季節がめぐり、今日やっと春舞が日本に、僕の元へ帰ってくるっ!
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