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あたしは、この場所が好きだ。
眠らない、この街が。
自黒だろうが、金髪だろうがあたしは現実が、この時代が好きだ。
身分もなく、平等だからこの時代が、今の時代が好きだ。
「ゆきぼー!!またみてんの?ほんと好きだねー」
ぎゃはぎゃは笑うツレも。
【うっせえよ!!】
前まで噛みついたあたしは、心がひろくなったからか。
身柄保護されて浮かんだのは、土方様……ううん、土方さんの顔じゃなくてこの場所やツレ、親の顔だった。
目が覚めたのか、夢遊病から覚めたのか……いや、目が覚めたんだ。
何が本当に大切か。
好きなのは好きでいいんだ。
でもそれは、自分の中で充分だ。
あたしは、携帯をポケットにしまえばツレと一緒に歩きだした。
自分の好きは、自分の中で充分なんだ。
それだけで、充分幸せだ。
end
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