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「飲みたきゃ飲めよ。俺のことは気にするな。」
「じゃあ…。一杯だけ♪」
真中の言葉に甘えて、紗那はカクテルを注文した。
もともとアルコールは強くないがカクテルなら少しはいける。
テーブルを美味しい料理が彩りはじめた頃、紗那はほんのり頬を桃色に染めていた。
なんとなくフワリと向けた窓の外に月を見つける。
「ねえ。あっちゃん。私この間、ヘンな男に会ったんだよ。」
あの夜を思い出した。
「変な男?」
真中は紗那の言葉に険しい表情を浮かべた。
「あ、違うよ、ナンパとかじゃないよ、本人も言ってたし。」
「なんだそれ。詳しく話せ。」
紗那はあの夜の出来事を話した。
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