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ヴヴヴッヴヴヴッ
「ん‥が。」
ヴヴヴッヴヴヴッ
「うるせ、なぁ‥。」
突然、機械的な音と振動がなり、せっかく夢の中を満喫していた俺は夢から無理矢理引き戻された。
「電話か‥綾部拓司‥」
スマホのディスプレイを確認し寝ぼけ眼で画面をフリックして携帯を耳に押し当てた。
「もしもーし。いま何時だと思ってんだ。拓司ぃ。」
電話の相手は綾部拓司(あやべたくじ)。
明日の旅行に行くメンバーの一人。てゆうか俺と拓司が企画者なんだけど。
こいつはバスケ部の副キャプテン。テストでは常に赤点ギリギリのくせに頭の回転が早く、切れる奴。つまり、要領がすごくいい。
俺の実家の近所に住んでいて幼稚園から高校まで一緒の仲だ。まぁ、大学は離れちまったけど。
「おい、晴もメールきてんだろ?」
「メール?確認してねーけど明日の確認メールか?」
メールがきてるか確認するために携帯のスピーカーボタンを押し 画面左上にメールマークがないか確認した。
お。きてる。連絡メールなんてマメだな。夢乃からか? 逆にあいつ以外
そんな気が利くマメな奴はこのメンバーにはいないはずだ。
夢乃ってのは俺たちの高校の男子バスケ部はマネージャーが二人いて夢乃そのうちの一人。マメで気が利くいい奴なんだ。たまにおせっかいなのとそそっかしいのがたまにキズだけどな。
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