scene1 Still

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翌日は、青が目に染みる、抜けるような快晴だった。 儀式を終えたあなたは、親しい人達に見送られ、重い鉄の扉の向こうに消えて行く。 扉が閉まり、そして。 あなたは身体を捨てて、煙になる。 煙が青空に拡散し、見えなくなっていくその境界を、私はずっと眺めていた。 なぜだろう。 胸に去来するのは、不思議と哀しみではなかった。 自由を手に入れたあなたは、どこへ行く? その答えを、私は知っている気がしたから。 あなたはずっと、ここにいる。 もうどこにも行かない。苦しむこともない。 触れることはできないけれど、ここにいる。 私の深いところに、永遠に。 真っ青な空をまるごと抱きしめるように、私は大きく両手を広げて、深く息を吸い込んだ。 ほら、なんだか身体の奥がじーんとする。 あなたが私に降りてくる。 私があなたで満たされる。 今初めて、私はあなたを本当に感じているのかもしれない。 直接触れていた昨日までよりも。 ずっと近くに。 ずっと深くに。 ね? ずっと。 ここにいる。 Fin.
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