6人が本棚に入れています
本棚に追加
私はこの件以降体調を崩すことが多くなり、病院通いが増えて、それもまた同居中の私の母を不機嫌にさせる要因にもなっていた
『あんたがそんなんだから、サトシ君がパチンコに走るんじゃないの!?』
『あんたの性格がキツイから!もっと考えなきゃいけないでしょ!』
などと怒鳴られたものだ
私は家族が明るく仲良くなるように努力した
何があっても笑っていて、話題もたくさん考え、娘にはたっぷり愛情を注ぎ、良き妻、良き娘、良き母を目指した
ある日いつものように病院に行くと、先生から一枚の紙を渡された
『色々質問事項が書いてあるから、記入してみて。』
妙なアンケート内容だった
『食欲はありますか?』
『音楽を聞いて楽しいと思いますか?』
『意味もなく泣くときがありますか?』
『深く眠れますか?』
『死にたいと思ったことがありますか?』
などが20問くらいあった
それらの答えは、全て『はい』『いいえ』『どちらともいえない』の3つ
私は正直に丸を付けて提出した
先生はそれに点数をつけていた
そしてこう言ったのだ
『鬱病(うつびょう)ですね…』
『???はい?誰が?』
『あなたですよ。鬱病にかかっていますよ』
『はぁ?私が…デスカ?』
そう、私は頑張るあまり鬱病になってしまっていた
体調不良はここからくるものだから、薬など効くはずがなかったのだ
鬱病の薬はかなりの種類があり、副作用の弱いものから順に試していく
最低1ヶ月薬を飲みつづけ、効かなければ次の薬
これも1ヶ月続けて効かなければ次の薬…
と、自分に合う薬が見付かるまで試していく
人によっては1年かけて自分に合う薬を試しつづけることもあるという
幸い4ヶ月程で薬が効いた為、今の薬で治療し始めたが、副作用はハンパなかった…
頭が回転しているかのようなめまいや立っていられない程の眠気、脱力感やロレツが回らないなどという症状が10日程続き、その間の記憶も曖昧だった
旦那はそんな私に興味はなく、相変わらずパチンコに通いつづけ、私の母は『一体いつになったら治るの』とぐちぐち言っていた
最初のコメントを投稿しよう!