†6.

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 ペコーン! 「痛て…」 宙を飛んできた何かが、アムの後頭部を直撃した? 涙目でうずくまるアム。 ザワリと、食堂内がざわつく。 「こんな所で馬鹿さらしやがって…。」 気が付くとアムは、襟首をむんずと掴まれたまま床を引きずられ… 「ん?ちょんまげ…」 ギロリと視線だけで殺さんばかりに睨まれた。 「…し、シルバー…。なんで食堂に来たの?…って、そか!シルバーも人間だものね、お腹も減るか…。」 「……五月蝿い…黙れ!」 ざわつく周りなど気にせずに始まるのは、掛け合い漫才か? 「あのお方特別室の…ヒソ?」 「超クール…ヒソ」 ヒソヒソと耳打ちしながら、シルバーに熱い視線を投げかける男の子達…。 クールなイケメンに熱い視線って…あの子たちは女の子じゃなくて、男の子なんだよなー。 「俺、もうご飯食べちゃった…プリンくらいなら入るけど…。」 「【誰が飯を食いに来たと言った…。】」 「え、俺と食事…?」 「キッチンを散らかしたまま、何を呑気に飯食ってんだ…このアホ!」 「アホ言うな!誰かさんが俺を追い出したくせに…。」 抵抗も虚しく、アムはズルズルと引きずられて行った。 「シルバー…なんで靴、片方履いてないの?」
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