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「ここの所シルバー様が教室にいらっしゃるから…。」
いらっしゃるから?
アムのクラスメートの言葉に、雨でも降るのかと空を見上げる。
「教師陣が恐ろしがって授業になりません。」
「アハ、緊張状態で教室全体が凍りついた感じだよねー。」
笑う余裕があるのは順作くんだけのようだ。
アムは不機嫌に外を見ている。
腕を組み、気怠げに背もたれに身体を預けて長い足を組んで嫌そうに椅子に座って黒板の一点を睨んでいるのはハニーブロンドの三白眼…。
国語の教師はチョークを黒板に当てたまま張り付かんばかりにして、絶対に振り向かない。
カツカツと震える指先で授業内容を書き上げると、カニ歩きで振り向かぬまま教卓に戻ろうと…
「あ゛?」
ビクッ!と、教師の肩が跳ねる。
「何、逃げ出そうとしてんだ?」
「ぃ、いぃぃえ…逃げ出すなどと…め、め、滅相もない…」と、怯える先生。
「この、腐れどチビが!!」
ヒィ~ッ!
…先生…捕まってるのは、ウチの脱走好きのチビな弟ですから。
「…もう、つまんない……って♪ホラ、あの枝にとまってるのってコゲラ←じゃない?」←俗に言う啄木鳥の仲間ね
「つまんないじゃねぇ!」
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