†7.

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要くんもタマちゃんも、手を振って隣のコートへ戻って行った。 ピリリとホイッスルが鳴って、全員が整列する…前半戦の開始だ。 相手チームに副会長の親衛隊がいたらしい…。執拗にマークされるアム。 「マークされる以前に、ルールを良く把握してないんだよね…アムは…。 ほら!両手で掴んだら歩き回ったらダメだって! ほら!ペナルティー食らった!イエローカードだよ…」 イエローカードは、サッカーだった気がするよ順作くん。 「…言うなら、てめぇでヤレ。」 斜め下を見る順作くん…視線の先のシルバーと目が合った。 シルバーは床にアグラをかいて、体育館シューズでパンパンと床を叩いている。←それを何に使う気だ? 「このままだと負け戦だよねー」 「………」 「負け犬ーとか言われちゃうよねー?」 「………」 「…ねぇ…理事長先生と何約束したって?」 策士か?順作くん! ビュンと飛んできた体育館シューズを、順作くんはスレスレでよけた。 「お願いします!シルバー様!同じクラスメートではないですか…」 背に腹は代えられないと、脅してみたり透かしてみたり…。 無表情の中に嫌だな感を溢れさせて、シルバーはゆっくり立ち上がった。
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