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「……ン、…」
いつの間にか、寝てたらしい…。
目を開ければ。カーテンの隙間から漏れる月明かりがまるで映画が何かのように…目の前で眠る男の姿をほのかに照らしていた
……コイツ、いつの間に………
眠る前は確かに背後からだったのに…今は向かい合いその胸に拘束されて…まるで大事なもののように背中にまわった手
「………」
唯一、少し動く掌を、その端正な顔に近付け
「……ふっ…カッコ悪…」
一筋。固まりかけた赤い線のある唇に…触れる前に止めた
…ああ、…まただ……
それにムカムカとするような気持ち悪さと、胸の下。奥の奥に鈍い痛みを感じて唇を噛んだ
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